語り部によるストーリー進行が面白い
本作は、ギリシャ神話をモチーフとしており、ゼウス、アレス、アフロディーテなど名前は聞いたことがある神々が登場する。
ストーリーとしては、「敵であるテュポンにより姿が変えられてしまった神々を助け、テュポンを倒す」というのが大まかな内容になっている。
本作の魅力の1つとして、ゼウスとプロメテウスによる掛け合いによるストーリー進行が面白い。この2柱の神によりギャグやシリアル、メタ的な会話までさまざまあり、会話は戦闘中、謎解き中、移動中など随所で発生する。むしろ話していない時の方が少ないのではないのかとも思えるほどである。会話内容は、時々ギリシャ神話を絡めてくるのでわからない部分も存在する。
この語り部により、主人公1での冒険出会っても寂しさを感じない。さながらラジオのようである。
想像以上の謎解き要素
本作は謎解きの要素も魅力の1つとなっている。フィールド内の宝箱を入手するためや、フィールド各所に点在する迷宮といったものである。
中でも迷宮の謎解きは、物によっては難易度が高く苦戦を強いられることもある。また、ストーリーを進めていくとボスと対峙することがあるが、その時も迷宮の攻略をする。ボスの迷宮は、通常の迷宮とは異なり、かなり広大となっている。攻略するのになかなかの時間がかかり、歯応えのある内容となっている。
しかし、これらの迷宮は最初の頃は楽しさを感じられたが、後半になると飽きが来る。これは、攻略の方法が「スイッチを押して進路を切り開いていく」といったように内容が似通っていることにあると思う。また、一部スキルが必須となる迷宮も存在しており、迷宮に侵入してからそのことがわかるので、スムーズな攻略ができなかったところが残念である。
フィールド探索について
本作では、「千里眼」といった能力がある。これを使用すると、迷宮や宝箱の位置がわかるようになる。この仕様について、フィールド探索が楽になるか、つまらないものとなるか人それぞれだと思う。必ずしもこの能力を使用することが、求められていないので、使用しなくてもゲームの攻略には差し支えない。ただ、自力で迷宮や宝箱を探し出すのはなかなか困難と言ってもいいだろう。なので、千里眼でポイントを見つけそこに移動するといった行動が必然的に求められる。このことから、フィールド移動中での発見の喜びが損なわれてしまっていた。
主人公の能力アップ
本作では、装備のライフ、スタミナ、装備の強化、スキルツリーといった、能力アップ要素が存在する。装備では、剣、斧、弓、兜、鎧がありそれぞれ固有の能力が存在するので、プレイスタイルや場面に合わせて選択できる。能力アップにはアイテムを集めたり、迷宮や、フィールド上にあるチャレンジをクリアして必要素材を入手する必要がある。
ただ、能力アップをするには拠点に戻らなけっればならない。ファストトラベルはすることができるが、能力アップのために拠点に戻るといった行為がストレスに感じる部分があった。
GOODポイント
・ストーリーの語り手がコミカルで面白かった
・思っていた以上に謎解き要素が多かった。
BADポイント
・能力アップが拠点でしかできないので、戻るのが手間
・謎解きが後半飽きてくる
最後に
オープンワールドをプレイしたことのない人でも楽しめるゲームだと思う。難易度も5段階で設定可能で、ストーリー攻略も簡単な部類だと思う(一部迷宮を除く)。冒険は主人公1人で行っているが、ゼウスとプロメテウスの語りがあるので、寂しさを全然感じない。グロテスクな表現や登場人物同士のギクシャクといった要素は一切ないので、そのようなものが苦手な人でも楽しめるゲームとなっている。
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